原題:A monster calls
著者:パトリック・ネス
発行:2011年
ある夜、怪物が少年とその母親の住む家に現われた―それはイチイの木の姿をしていた。「わたしが三つの物語を語り終えたら、今度はおまえが四つめの物語を わたしに話すのだ。おまえはかならず話す・・・そのためにこのわたしを呼んだのだから」嘘と真実を同時に信じた少年は、なぜ怪物に物語を話さなければならなかったのか・・・。
<感想>
幻想的なイラストに惹かれて読んでみました。
もう少しファンタジーな、ほっこりした物語を期待していましたが、実際読んでみると、お、重い・・・。
大人が読む分にはまだ物語と割り切れますが、子供にはちょっとキツ過ぎる内容ではないかと・・・。
“母親の死”だけでも結構ダメージが大きいのに、ましてラストで明かされる、病気の母親に対するコナーの心情は生々しすぎて、子供には処理しきれないのではないかと心配してしまいます。
ただ、他では決して読めない本だとは思うので、一度は読んでみてほしいと思える一冊ではありました。
児童文学 | 怪物はささやく
