児童文学 | ムーミンパパの思い出

原題:Muminpappans bravader/Muminpappans memoarer
著者:トーベ・ヤンソン
発行:1950年
自由と冒険を求めて海にのりだした青年時代のムーミンパパ。ユーモラスな竜との戦い、あらしでたどりついたゆかいな王さまの島、おばけと同居したり、深海にもぐったり…さまざまな冒険をしながら、ムーミンママと劇的な出会いをするまでをパパが書いたファンタジーあふれるムーミン物語の傑作。

<感想>
ムーミンパパの若かりし頃の冒険譚。面白いんですが、なぜか読んでいていまいち物語に没入できない。
おそらく日本語に訳されている方の、読者への伝わり方を考えているとはあまり思えない言葉のチョイスと、そのためなのか、いまいち追いにくい登場人物たちの感情の動きがその要因のような気がします。
ただ、個性的でパンチの効いたキャラクターたち、予想できない奇想天外な展開、そういったことは抜きにしても、やっぱり面白い。
個人的には、おばけのキャラクターがツボでした。
「真夜中にちょっとガタガタ音をたてる習慣になっている」とか、「夏至の夜はべつだぜ」とか、本気で吹き出しました。
あと、ムーミンママとの出会いが、本当に劇的すぎてびっくり。