児童文学 | 終わりから二番めの危機

原題:The Penultimate Peril
著者:レモニー・スニケット(ダニエル・ハンドラー)
発行:2005年
ホテル大団円でついに最後の決戦が幕を開ける。そこで孤児たちを待ち受ける裏切り、身代わり、裏返し・・・。

<感想>
全13巻の「世にも不幸なできごと」シリーズの第12巻。
いわくつきの時計のベルが終始不穏に鳴り響き、もうしょっぱなから嫌な予感しかしませんでしたが、ラストまさかこれほど不幸な展開が待ち受けていようとは・・・。
読者の淡い期待も当然のように裏切って、三姉弟妹はどうあっても幸せにはなれないんだと言わんばかりの負のスパイラル。
今回は、過去の登場人物たちが一挙勢ぞろいでしたが、それがかえって三姉弟妹の孤立を際立たせる要因にもなっていて、これまで以上にやるせない気持ちにさせられました。
とうとう、三姉弟妹の周りには誰もいなくなってしまった。