原題:A day no pigs would die
著者:ロバート・ニュートン・ペック
発行:1972年
ヴァーモントの貧しい農家の少年ロバートを主人公に、土に根ざして生きる人々の交流と、動物たちへの愛情が生き生きと描かれる。誇り高い生き方を教えてくれた父の死により一人立ちしていくロバートの姿は、万人の胸に迫る。
<感想>
冒頭からガツンと引き込まれ、ラストまで一気読みでした。
父ヘイヴンのたくましい生き方、息子ロバートに対する厳しくも温かい愛情にぐっときます。
土に根ざし、動物たちと共に生きる“農夫”としての生き方というものが、生々しくそこにあって、人生における価値観のギャップに衝撃を受けました。
ずっしりと重いあたたかさが心に残る作品です。
ちなみに、交尾のシーンや、屠殺のシーンなど、ちょっと衝撃の強い描写も多い作品なので、子供に勧める際には注意が必要かもしれません。
児童文学 | 豚の死なない日
