原題:西の魔女が死んだ
著者:梨木香歩
発行:1994年
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜び も希望も、もちろん幸せも・・・。
<感想>
物静かで愛嬌のあるおばあちゃんのキャラクターがとても良かった。
ふらふらと行きつ戻りつの不安定な心のまいと、それをまっすぐに受け止めて、“ニュートラル”に戻そうと働きかけてくるおばあちゃんとの、穏やかな二人のやり取りがとても心地良くて、温かい気持ちになれました。
まいを救ったおばあちゃんの最期のメッセージには、おばあちゃんの素敵な人柄と、まいへの深い愛情が表れていて、ぐっときました。
この作品、映画の方を先に観てしまっていたんですが、やっぱりこちらの原作を先に読んでおけば良かったとちょっと後悔。
児童文学 | 西の魔女が死んだ
