児童文学 | 山のむこうは青い海だった

原題:山のむこうは青い海だった
著者:今江祥智
発行:1960年
ピンクちゃんとあだなをつけられた気の弱い少年次郎が、尊敬する高杉晋作にならい、決心して一人旅に出かける。軽快なテンポのユーモアで’60年代を代表する児童文学の名作。

<感想>
良いですねぇ、すごく好きです。
穏やかで、ちょっと可笑しくて、でも決して上っ面だけではない生き生きとした人間味の感じられる作品でした。
登場する人物たちの描写は、それぞれそれほど深くはないんですが、とにかく優しく丁寧に描かれている印象で、みんなとても魅力的。
中でも、岡田君の豪傑っぷりや、五郎太の気風のいい潔さなんか、カッコ良すぎてシビれます。
何気ない些細なエピソードの数々も、どれもみんな爽やかでキュンくるものがあり、最初から最後まで、とても読み心地の良い作品でした。