原題:続・岳物語
著者:椎名誠
発行:1986年
シーナ家の長男、岳少年。オトコの自立の季節を迎えている。父子の濃密でやさしい時代は終わろうとしていた。ある日、エキサイティングなプロレスごっこで、ついに岳は父の体を持ち上げたのだ。ローバイしつつも、息子の成長にひとりうなずくシーナおとう。カゲキな親子に新しく始まった、キビシクも温かい男の友情物語。
<感想>
二人の仲睦まじい様子にほっこりできた前作とは打って変わって、岳少年がおとうを拒絶し始め、二人の距離が離れていってしまうのが切なかった。
風呂場での散髪を岳少年が拒むエピソードなんかは、中でも特に印象的でした。
自分に子供はありませんが、息子を持つ方がこの作品を読んだら、感慨もまたひとしおなんでしょうね。
逆に思春期真っ只中の中高生男子が読んだら、いったいどんな感想を持つか、ちょっと興味があります。
児童文学 | 続・岳物語
