児童文学 | ムーミン谷の仲間たち

原題:Det osynliga barnet
著者:トーベ・ヤンソン
発行:1962年
すてきなムーミン一家を中心に北国のムーミン谷にすむ仲間たちの楽しい生活を描いた九つの短編集。ムーミントロールの親友で孤独と自由を愛する詩人のスナフキン、空想力豊かなホムサ、おくびょうでなき虫のスニフ・・・。国際アンデルセン大賞受賞作家ヤンソンの詩情あふれる楽しいファンタジー。

<感想>
短編であるせいか、どの作品も普段よりいっそうテーマの主張が強く出ている印象で、人によってはちょっと退屈に感じるかも。
作者の意図を無理に突き詰めようとせず、感覚的に楽しめればそれでいいかなぁと思います。
ただ、そんな中でも「もみの木」は大変分かりやすくユーモアのあるお話になっていて、9つのお話の中でもちょっと毛色が違いますね。
「ティーティ=ウー、はじめはあかるくて、おわりはすこしかなしそうにおわるんだ」とか、てっぺんに赤い絹のばらを飾り付けたクリスマスツリーとか、こういうセンスがすごく好きだなぁ。