開発元:Might and Delight
発売元:Might and Delight
リリース日:2013年8月28日
親アナグマとなって、可愛い5匹の子アナグマを守りつつ、美しい自然の中を旅する雰囲気ゲーム。弱肉強食の厳しい自然界で、天敵の眼をかいくぐり、自然の脅威を潜り抜け、ようやくたどり着いた先に待っていた結末とは…。
↓↓以下ネタバレが含まれている場合がありますのでご注意ください。↓↓
絵本のような柔らかいタッチのグラフィックと、パステルカラーの世界観が非常に素晴らしい雰囲気で、アナグマたちの可愛い鳴き声を聞きながら、ぼちぼち歩いているだけでほっこり癒されるゲーム。
ただ、内容はというと、その見た目と反してなかなかにシビアでした。
全部で5つのステージで構成されており、さまざまなシチュエーションのフィールドを、子アナグマに与える餌を見つけながらえっちらおっちら進んでゆくわけですが、ちょっと油断をしていると、あっという間に天敵にさらわれたり、自然の脅威にのみ込まれたりして、どんどん子アナグマたちが消えて行きます。そして、その時の子アナグマたちの悲鳴にも似た鳴き声がなんとも痛々しく、とてつもなく切ない気持ちにさせられます。
ゲームとしては、難易度はそう高くはなさそうなので、何回も周回していれば子アナグマを1匹も失わずにクリアするのも難しくはなさそうですが、いかんせんゲーム中のヒントが少なく、少なくとも初見プレイ時に無傷でクリアするのは至難かと。
そしてそんな苦労の末にたどり着くあの衝撃のラスト…。
ゲームにしろ何にしろ、こういった物語(?)を俯瞰視点で観ることができる人にとっては「まぁこういうものだよね」といった感じのあっさりしたラストかもしれませんが、主人公(このゲームではアナグマたち)にどっぷり感情移入してしまう人にとってはあのラストは衝撃的すぎる。自分もどちらかというと後者だったので、あの結末にはただただ唖然としてしまいました。
ちなみにこのゲーム、道中、木になっているリンゴや、植わっているカブ・ニンジンなどを採ったり、カエルやネズミなんかの小動物を狩ったりして、何かと子アナグマたちに餌を与える機会がありますが、この辺の要素はほぼ飾りのようですね。一応子アナグマはお腹が空いてくると色が薄くなってくる仕様のようで、餌を与える子供に優先順位をつけたりするようにはなっているみたいですが、あまりシビアな要素でもないようで、試していないので分かりませんが、空腹で子アナグマが死ぬという状況はなさそうかなと思います。
まぁただ、子アナグマが餌をねだる姿は可愛いし、与えた餌をモシャモシャと頬張るところを見ているだけでもほっこりできるので、ゲーム性という点から見れば確かにお飾り要素かもしれませんが、雰囲気ゲーとしては必要不可欠な要素でしたね。ただただ癒されました。
個人的に少々残念だった点は、猛禽類の襲撃から逃れるという展開がちょっと多すぎて全体的にワンパターンな印象になってしまっているところでしょうか。5つのステージ中3つのステージで猛禽類の襲撃があって、ちょっとクドい印象を受けました。まぁあのラストの展開の布石という意味も大いにあるとは思いますが、それにしてもねぇ。
あと、これはそういうゲーム性なので仕方がないと言えば仕方がないのですが、全体的に風景を楽しみながらのんびりまったりお散歩できるパートがちょっと少なめな印象だったのも少々物足りなさを感じました。全ステージを通して何かしらの危機的状況が発生して、それらをやり過ごすために必死になっている間はお散歩なんて言っていられないし、ステージ2(夜ステージ)と4(山火事ステージ)にいたっては最初から最後までのんびりなんてしていられない状況でしたしね。
もう少しフィールドが広くて、探索要素なんかも多くあれば、また印象も違ったんじゃないかなぁと思いました。
とまぁ少しだけ気になる点はありつつも、やっぱりこの独特なグラフィックとゲーム性はなかなか他では味わえないものがありますし、個人的には満足度の高いゲームでした。
この「Shelter」は、シリーズとして「Shelter 2」「Paws: A Shelter 2 Game」なんかも出ていますし、「Meadow」なんていう他のプレイヤーとキャッキャウフフできるオンラインのゲームも出ているみたいなので、また機会があればそれらも是非プレイしてみたいと思います。
↓↓YouTubeで「Shelter(シェルター)」のゲーム実況やっています。↓↓
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